こんにちは、院長の梅野です。
8月になり、先日梅雨明けしたばかりの関東甲信地方では急に暑くなりました。
昨年は7月から猛暑だったことを考えると、割と過ごしやすかった1ヶ月と言えますが、今後の体調管理には十分お気をつけ下さい。
さて、皆さんの地域でも、地元の花火大会やお祭りが催されていると思います。
ど真ん中に櫓が立ち、太鼓が鳴り響き、皆で盆踊り。焼きそば・とうもろこし・かき氷にラムネや玩具と、最近の子にとっても楽しめる空間と時間が提供されますし、大人にとってもビール片手に懐かしくノスタルジーに浸れることかと思います。
日本の古き良き風習、老若男女が集まる、素敵な空間ですね。
この空間をデザインするのは、まさしく地域の方々。特に先輩方(ご年配の皆さま)の腕の見せ所!先輩方無くしては成り立ちません!!
もともと、日本人は農耕民族なのでみんなで助け合って水を引き、種をまき、収穫して祝うことをDNAレベルで覚えてるせいか、ボランティア的な活動に従事することは得意なんでしょうね。
子供からおじいちゃんまでが自然に交流できる場。
まさしくここに、今後の少子高齢化対策へのKeyがあると思います。
サービス付き高齢者向け住宅の銀木犀さん(株式会社シルバーウッド)は、意図的に世代間が交わる、もっと言うと交流は無くとも、同じ空間を共有する場を設け提供し、注目されています。
「つながり」「役割」そして「生きがい」がここにあります。
健康や病気の予防に関して、教育だけでは長続きせず効果が乏しいというデータもあります。
一方、まちごとに健康、転倒、認知症の発生率が異なり、その要因はまちの環境にあるというデータがあります。
意識だけでは変えることは難しくとも、環境そのものがその人の行動変容を起こしてくれるのならば、素敵だとは思いませんか?
来たる8月2日(金)に、「心不全と地域医療講演会」が開催されます。
当院の非常勤医師でもある千葉大学病院 循環器内科 岡田先生と、同じく千葉大学病院の亀田先生による二本立てのご講演です。
『ソーシャルキャピタル』と言う言葉をご存知でしょうか?
人的資本、物的資本、財的資本のいわゆる「ヒト・モノ・カネ」に並ぶ概念で社会関係資本(ソーシャルキャピタル)と言われており、
・信頼
・互酬性のある規範
・ネットワーク
の3つから構成される概念です。(諸説あるようです。)
先の東日本大震災において、スーパーの品物を盗むような暴挙が無く、配食を受けるため規律をもって整列し受け取ったり、日本全国からのさまざまな支援があったり等は、まさにソーシャルキャピタルの好例で、日本人においてDNAレベルで切っても切れない概念ではないかと思います。まさに地域連携を語る上で避けて通れないテーマかと思われます。
ソーシャルキャピタル概念をヘルスケアに用いた研究活動を行っている千葉大学病院の亀田先生に、
「地域のつながりと健康〜医療職と介護職に出来ること〜」
としてお話いただきます。
また、岡田先生は大学病院の循環器内科医の立場でありつつ、訪問看護ステーションをはじめとした地域の医療・介護リソースとの連携及び活用を模索されており、貴重な知見が得られること間違いありません。
一緒に学び、考えてみる良い機会になればと思います。
医療法人社団まごころ
四街道まごころクリニック
理事長/院長 梅野 福太郎