災害を経験して・・・


8月の九州北部豪雨も記憶に新しい中、このたび千葉を襲った台風15号による災害。大規模停電をはじめ、いろいろと考えさせられることになりました。今後、同様もしくはさらに大規模な災害を想定した備えの必要性を痛感しました。

 

9日朝、関東地方はJRを中心に計画運休となり、総武本線ももれなく運転見合せ、徐々に四街道、ひいては千葉全域において各所で停電が発生していることが判明。四街道も電線が切れ、家屋の損害や倒木が散見され、道路も迂回を余儀なくされることしばしば。四街道近辺は、11日までの2日間ほどで概ね停電から復旧しましたが、千葉県全域では以降も多数の停電箇所が残っていました。

 

在宅療養をされている高齢者の中では、携帯電話をお持ちでなく、固定電話のみのお宅も多く、停電のため音信不通となるお宅もありました。訪問宅は停電しており、まずは何より暑さが身体に堪えたとのこと。また、食料の確保も切実で、近隣のコンビニ・スーパーも停電であったり、電気は大丈夫でも食料は既に売り切れ状態であったりしました。

 

今回の停電は地域の中でもまだらに発生しており、状況把握に難渋しましたが、皆さま近くに住む親類宅に身を寄せたり、食料等を融通しあったりと助け合っておられたそうです。また、介護施設での停電も散見されましたが、グループ間で停電していない施設へ避難するなどの対応もされていました。そういう意味では不幸中の幸い、まだ対応のしようもあり、熱中症や感染症などの二次災害は最小限で済んだのかもしれません。

 

しかし、今後さらなる大規模停電に見舞われた時、同じように対応できるとは限りません。特に訪問診療に特化した当院においては、もっと何かできることがあったのではないか、今後できることがあるのではないかと常に自問自答の日々です。

 

当法人において理念に掲げている「安心」を届けることと、行動基準にある利用者さま、職員の「安全・健康」を第一とした上で、災害時の対応マニュアルを再整備することにしました。

 

まずはスタッフから個人として困ったこと、スタッフとして事業所として対応できたと思うことなどのヒアリングをしました。

  • 災害対策物品
  • 災害時の緊急連絡網の運用再整備
  • 災害時の出勤の扱い
  • 災害時の業務内容(安否確認優先)

スタッフからのヒアリングを参考にし、最低限今回の規模の災害で的確に対応できる仕組みを構築します。

 

さらに大規模なケースや冬季の場合など、さまざまなシチュエーションも想定して作り上げたいと思います。

 

地域の皆さまの生活やスタッフの勤務環境が、「安心」「安全」につながるよう整備していきたいと強く思います。

 

医療法人社団まごころ

四街道まごころクリニック

理事長/院長 梅野 福太郎


コメント: 0