我が家流の在宅介護のコツ


皆さま、手洗いうがいしていますか?私は鼻うがいもしています。スッキリしますし新型コロナウイルス対策にもなりますのでおすすめです。

ご挨拶が遅れましたが私はまごころ訪問看護ステーションの庄司と申します。職種はリハビリの作業療法です。よろしくお願いいたします。

私は親の介護で、週に2日のみ勤務しています。介護『半』休業中です。身内に病気や後遺症がある者がいることを公表するのはどうかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、在宅療養が普通になってほしいので今回の題材にしました。最後まで読んでいただけたら幸いです。

 

母親は14年前に乳がんを患ったのですが、病気がわかるのが怖くてずっと病院に行きませんでした。癌が皮膚を突き破ってからは「なんでもっと早く来なかった?」と言われるのが怖くて行きたがらなかったので、父親が無理やり病院に連れて行きました。受診が遅かったこともあり、癌はリンパに転移。手術で取り除いてもらい後遺症はあるものの、日常生活を取り戻していました。

5年後から再発が続きます。骨や脳に癌ができては抗がん剤やガンマナイフという手術で叩いてきました。その状況でも最近の医療のおかげで日常生活は普通に過ごしていました。昨年の夏ごろから少し動いては息切れが見られ苦しさから起き上がることや歩くことなど日常生活に支障が出ました。何回か受診し肺癌と診断がつきました。

 

診断がついてから職場に相談し介護休業をいただきました。調整してくださった上司や同僚、協力してくださったケアマネさん、そしてご利用者の皆さまに感謝しています。不安と闘う母親を手伝ったり一緒にいられることは、とてもありがたく、贅沢な時間です。これもご協力いただいた方々のおかげです。本当にありがとうございます。前向きに闘う母親の姿勢にも感謝しています。ひとつだけ欲を言えば、家を片付けて介護ベッドを入れたいです。ですが、母親は断固拒否!しばらく諦めます。

 

ここ数か月は母親の体調の変化に一喜一憂。治療が終わるまではなるべく近くで一緒にいられる時間を大切に過ごし、後悔のない介護をしたいと思います。近年、在宅療養されている方は増えていますが、本人も家族もマイペースでいられる努力をすることが後悔しない介護のコツかな、と思います。この努力は各家庭ごとに違いそうですが、我が家の場合は『本人の意見をよく聞く』と『後でもできることは後回し』です。親は基本的に子供の指示は受けない、ということを踏まえて、親の意見をよく聞き、よく聞いた上で最善と思えることを伝えて、選んでもらっています。家事の途中で頼まれごとをしても「この家事をキリのいいところまで終わらせたい」ではなく「後でもいいや」と考えるようにしたらとても楽になりました。

 

病気は早期受診が大切です。うちの母親のように結構遅れて「なんでもっと早く来なかった?」と言われるのが怖くて受診が遅れてもできる治療は増えているようですが、早めの受診はその後の選択肢を広げます。少しでも不安がある方は、当クリニックの医師やかかりつけの先生にぜひご相談ください。

 

作業療法士 庄司


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