感情のコントロール


こんにちは、事務長の大西です。

さて、新年度がスタートして1ヶ月。例年なら大型連休を前に、連休はどこ行くの?などと明るい声も聞かれますが、ご存知のとおり、目下、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下にあり、今年は粛々と緊急事態宣言の延長か否かに備えている状況です。

 

この数ヶ月で状況は一変しました。

日々、新型コロナウイルスの動向を院長と共に追いながら、どのようにして在宅で療養される患者さま・利用者さまに、私たちを介して感染拡大させないか、そして一緒に働く仲間を感染から守るか、その両方に頭を悩ませながら、1つずつできることをやってまいりました。

 

最前線で在宅療養を支えている訪問スタッフ、そのスタッフを支えている事務スタッフは皆、法人で決めたことに対して協力的で、理解を示してくれる一方、ひとたび仕事を離れればそれぞれ家族の一員としての役割として、お子さんをはじめ家族を守るために相当な不安やストレスを抱えていることでしょう。

 

それは、当法人に限らず、一般のご家庭においても同じです。連日報道されるテレビやインターネットのニュースでは新型コロナウイルスのことばかりで、1つとして楽観的な兆しのある内容はまだありません。そればかりか、国や行政の打ち出す方針に対しての批判や評論も少なくありません。そういったものを見てしまうと、自分はそうは思っていなくても、何となくそうじゃないかな、と思えてしまうこともあるでしょう。

 

国も行政も、身近なところでは、さまざまな会社の経営者も、医療機関も介護事業者も、この新型コロナウイルス・パンデミックはみんなにとって初めての危機です。誰しもが経験したことがありませんので、完璧に予測することも備えることもできなかったと思います。そして対策についての答えを知っているわけでもなく、わからない答えに対して、さまざまな専門家、責任ある立場の方が叡智を結集して施策を考えています。

 

さまざまな組織が決定したそれぞれの施策に対して、大なり小なりの賛否はあるかと思いますが、どの組織のどの決裁権者もその場しのぎで決定した訳ではなく、しっかりと守るべき人のため(国は国民、行政は住民、経営者は従業員、医療機関は患者さま、介護事業者は利用者さま、飲食店など各種サービス事業者はお客さま・・・etc.)、さまざまなシミュレーションをしながら、何より肝心な『迅速』な行動のために苦渋の決断をされていることと思います。その決定したことの一部分だけを見て、これではダメだとか、怒りをあらわにして不満や文句を言うのは、あまりにも酷なことです。

 

繰り返しますが、決定している立場の人は皆、守るべき人の幸せを願って、議論したことを『迅速』に行動に移すために決定をしています。

 

皆、不安です。近い将来さえも見えなくなったかもしれません。けれど、そんなときほど、『不安』を口にするよりもまずは『感謝』の気持ちを口に出してみませんか。

「幸せを願ってくれてありがとう」「考えてくれて、シミュレーションしてくれてありがとう」「行動に移してくれてありがとう」・・・

 

まだまだ予断を許さず、むしろこの大型連休をどう過ごすかによっても、今後の状況が大きく変わるかもしれません。ひとりひとりが大切な人を守るため、今できることをしていきましょう。

 

最後に・・・当法人の看護師が、疫病退散の『アマビエ』の塗り絵をスタッフやスタッフのお子さんに配ったところ、とても個性豊かな色とりどりのアマビエが集まりました! 1日も早い終息をスタッフ一同、心より願っております。

 

事務長 大西 肇