コロナに罹患して


皆さま、こんにちは。クリニック事務の佐口です。

コロナ渦での入職から、早くも2年半の月日が経ちました。

皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 

「新型コロナウイルス」

今となっては誰もが知っている言葉でしょう。

2020年1月15日、日本で最初の感染者が確認されました。

色々と型を変えながら猛威をふるって襲い掛かってくる「コロナ」。

未だ終息の兆しが感じられないように思うのは私だけでしょうか。

 

今年2月。我が家にもとうとうコロナが襲い掛かってきました。

日頃から感染対策は万全にしていましたが、4歳の末っ子4女をきっかけに、私と次女が家庭内感染してしまいました。

「まごころ」では日頃から、家庭内などで体調不良者が出た場合は、早い段階で自宅待機等の対策をとっているのでご利用者さまやスタッフの皆さんへご心配をかけずに済んだことは幸いでした。

 

今回はそんな私の体験談をお話しさせていただこうかと思います。 

 

通園する保育園でコロナ陽性者がポツポツと出ていた2月の寒い夜。普段ほとんど熱を出さない4女が急に発熱しました。その日も普段通りにきちんと夕飯も食べ、いざ寝る前になって軽い腹痛を訴えましたが、そのまま眠りにつきました。普段と変わらぬ夜でした。

いつもと同じ日常がその夜からガラッと変わってしまうことになるとは露知らず・・・。

 

夜中に目を覚まし、嘔吐。発熱。次の日にPCR検査を受け新型コロナウイルス陽性と診断されました。

発熱した時点でコロナを確信していた私は家庭内を消毒し、全員マスク着用させましたが、時すでに遅く・・・4女がコロナと診断された翌日には私にも咽頭違和感と倦怠感が出現していました。

しかし、その時点ではコロナを甘くみていたのかもしれません。「子供や基礎疾患・持病のない健康体の者は軽く済む!」そんな言葉を聞くようになり、実際に自分が苦しむまでは、風邪に毛が生えたくらいのものと思っていました。

幸い子供たちは軽症で済みましたが、私は咽頭違和感から始まり、高熱、今まで味わったことのない咽頭痛、頭痛、リンパ節痛、咳、息苦しさ等、さまざまな症状に苦しめられました。

中でも、「息苦しさ」は、寝返りを打てないほどで、トイレに行くにも歩行もできず這って行き、常に息切れ、頻脈、動悸があり、声を出すこともできませんでした。体を起こしていた方が呼吸は楽だけれど、自分の頭をも支えることのできない倦怠感。食事も「噛んで飲み込む」という作業に疲れてしてしまう。そんな日々でした。

それでも熱が下がれば症状も落ち着くと思っていましたが、療養期間も延長になり投薬など対症療法で13日間自宅待機をしましたが、症状が改善せずに病院受診をするように保健所から指示を受けました。

ところが「コロナ後」の患者を診ていただける病院がなかなか見つからず、やっと診ていただけても、肺に肺炎の跡があること、肺機能が落ちていること、経過観察することしかできない、とのことでした。

 

「後遺症外来」があることを、皆さんはご存じでしょうか。

『コロナ後遺症』

私がこの言葉を知ったのも、その頃でした。

テレビ等で「コロナ後遺症」というものを知り、それを専門に診てくださる病院がある事を知りました。

 

症状は人によってさまざまで、私の場合は咳、息切れ、強い倦怠感、息苦しさ、嗅覚障害、ブレインフォグ(頭にモヤがかかったようにぼんやりしてしまい、考えたり集中したりするのが難しくなってしまう状態)の症状があり、幸いにも近隣に後遺症外来のあるクリニックがあったので、今も通院を継続しています。

 

https://tokyobay-mc.jp/news_blog/20211108/
出典:東京ベイ・浦安市川医療センター感染症内科

 

嗅覚障害やブレインフォグは2カ月ほどで改善し、倦怠感もだいぶ軽くなりましたが、未だに咳、息苦しさ、動悸があり、日常生活に支障をきたしています。

肺機能は95歳と診断され、7カ月経った今でも全く改善していません。20年以上変わる事のなかった体重もコロナ罹患後に3キロ減りました。大きな声を出したり、テンション高くはしゃいだりすることができなくなり、家事育児、趣味にも制限が強いられる生活となってしまいました。体調にも波があり、ガタっと後から寝込むこともあります。そして何より辛いのが、『コロナ後遺症』という病気は周囲から理解がされにくく、家族にさえも本当の辛さはわかってもらえません。

今は対症療法の投薬と定期的な検査、体重を落とさない為の栄養摂取をしながら何とかうまく付き合いながら前向きに生活するように頑張っています。

 

そんな私を「まごころ」はあたたかく見守り、受け入れて下さり、4月下旬より少しずつ仕事も復帰させていただいています。

効果的な治療法のない後遺症に悩み、苦しんでいる人が沢山いる中、私には「まごころ」という居場所があることにとても救われています。

声が出しづらかったりすることもあり、お電話口に出ることは減りましたが、これからも「まごころ」の一員として、クリニック事務として、何ができるのかを考え、皆さまへ変わらぬ安心を提供できるように精進してまいります。

 

いまや社会問題化しつつある『コロナ後遺症』。

コロナは罹って終わりではなく、罹患後も苦しむ可能性があります。

やはり罹らないに越したことはありません。

何が正しいのかは誰にもわからないし、正解なんてないのかもしれないけれど、私のように苦しむ人が1人でも減ることを切に願っています。

事務 佐口  


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