「ひとりひとり」が『まちづくり』の主役です!


『新型コロナウイルス』が大きなニュースになっています。

日に日に感染者が増え、千葉県内でも感染が確認されました。

薬局ではマスクが手に入りにくくなっており不安に感じている皆さんもいるかと思いますが、間違った情報も出回っているようです。そのような情報に振り回されないように注意しましょう!!

インフルエンザ対策と同様に、手洗い・うがいを実施していただくことがとても重要です。一人一人が感染症対策に努めていただくようお願いいたします。

 

 

さて、今月のまごころブログは訪問診療同行看護師の佐々木が担当させていただきます。

 

以前、私は太平洋に面した東北の小さな町で保健師として働いていました。

転居に伴い現在看護師として四街道まごころクリニックに勤務しておりますが、当クリニックを希望した理由が二つあります。

 

一つ目は・・・非常勤として働くことができ、自宅から近く通勤が楽だから(笑)。正直なところ、この理由が8割です。主婦にとって通勤時間の短縮は大事です!!

 

二つ目は・・・当クリニック理念である 「地域に暮らす皆さまが、住み慣れた環境で自分らしく生活できるよう、私たちは『安心』をお届けします!」 に共感したからです。

 

年齢を重ね高齢になっても住み慣れた土地で暮らしたい・・・そう考える人は多いのではないでしょうか?

それを実現するために、国は「地域包括ケアシステム」の構築を掲げています。今回はその「地域包括ケアシステム」について少しお話ししたいと思います。

 

現在、日本は人口減少時代に入っています。千葉県の人口も緩やかに減少していますが、一方で高齢者は増加しています。65歳以上の人口の割合は2025年には30.0%、つまり約3人に1人が65歳以上になる見込みです。

一般的に、後期高齢者(=75歳以上)になると、医療や介護を必要とする人が増えると言われています。介護が必要になっても住み慣れた地域で暮らし続けたいと思う方は、全体の約7割を占めています。そのため、今後「住み慣れた地域」で「自分らしい暮らしを続けられる」ように「地域で支える」ための「地域づくり」が必要になってきます。

 

介護が必要な状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けるために、地域内でサポートし合うシステム(医療・ 介護・介護予防・住まい・生活支援が地域の中で一体的に提供されるシステム)が『地域包括ケアシステム』です。

 

出典:みんなの介護 入居相談センター(https://www.minnanokaigo.com/guide/homecare/area-comprehensive-care-system/

 

まず、医療や介護の面から少しお話をします。

在宅で安心した療養生活を送るためには、それを支える医療・介護の関係機関が密に連携し合うことが大切です。そして多職種が連携し合うためには、お互いの職種の特性を理解するとともに、気軽に連絡を取り合えるような関係(顔の見える関係)が重要になってきます。

 

具体的に、当クリニックでは、他事業所の訪問看護師・リハビリ・ケアマネジャー・介護福祉士などのスタッフと、利用者さまの自宅に置いてある記録物や連絡ノートを活用したり、チャットや電話で情報の共有をしたり、コミュニケーションを密にとっています。また、定期的に「まごころ在宅連携会」という地域の勉強会を主催し、多職種との顔の見える交流も図っています。

事業所が違えども、利用者さまを中心とした「一つのケアチーム」であるため、切れ目のない在宅医療と介護サービスの提供と、何より『安心』を今後もお届けできればと思っています。

 

しかし、地域の皆さんが安心して暮らしていくためには、行政機関、医療・介護などの専門職、その他さまざまな民間の事業者だけでは支え切れません。

 

皆さんを支えることのできる1番大きな力は何か・・・

 

実は・・・それは「皆さん自身の力」「地域の皆さんの力」なんです。

 

「1日会話をする相手が誰もいない」、「隣近所との付き合いがない」、「困った時に頼る人がいない」など、社会から孤立している人はいませんか。

 

そのような人をなくすため、例えば「近所でお茶飲みに誘う」、「軽い運動ができるような場所(サークル活動など)を増やす」ことで、普段の支え合いの輪が広がります。また、「ご近所さんがゴミ出しや買い物等に困ってないか声を掛けてみる」、「困っていたらちょっと手助けをしてみる」、逆に、「自分は○○ができなくて困ってます・○○を誰かやってくれないかな、と勇気をもって声に出してみる」というように地域の身近な人同士が互いに見守り支え合うことで、住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができます。

 

つまり、住民の皆さんが主役となり、行政機関、医療・介護などの専門職、その他さまざまな民間の事業者などがサポートして、地域全体で力を合わせて支えあいの地域づくりをめざすことが求められます。

 

まずは、自分たちでできることから・・・少しずつ始めてみましょう!!

また、何かできないことが自分にあったら、恥ずかしがらず、手助けを求めてみましょう!!

 

当クリニックでも、チーム『まちまご』として、四街道・千葉の「地域」に向けた取り組みをはじめています! 

『まちまご』では、四街道市のオレンジカフェ(認知症カフェ)への協力、市民の皆さんのサークル団体等への出張体操教室、そして年に2回、地域の皆さんが集まりおしゃべりできるカフェイベントを開催しています。 

『まちまご』の「まち」は、『まちづくり』の「まち」です。地域の皆さんが慣れ親しんだ「まち」でいつまでも健康に過ごせるようサポートしたいと思っています。地域の皆さん、まずは「○○を手助けしてほしいんだ」と『まちまご』に相談してみてください。

 

今後も、地域に暮らす皆さまが、住み慣れた環境で自分らしく生活できるよう、私たちは『安心』をお届けします!

 

同行看護師 佐々木


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