千葉でも紅葉で彩られた時期が過ぎ、いよいよ本格的な寒さが押し寄せてきた12月となりました。
さて、来る2026年2月14日(土)に開催される第14回千葉緩和医療学会学術大会では、大会長として関係者・スタッフ一同とともに、粛々と準備を進めております。
今回のテーマは「非がんの緩和ケア~病院から暮らしの場へ広がる緩和ケア~」。
一般演題、特別講演、シンポジウムを軸に企画を展開しています。
緩和ケアといえば、どうしても“がん”のイメージが強いですね。
もちろん、がんの緩和ケアは今なお改善の道半ばにありますが、薬物治療や病診連携、自宅での多職種連携、そして制度面も、確実に整備が進んできました。
では、非がんにおいてはどうでしょうか。
非がんとは、がん以外のあらゆる疾患を指すわけです。
言い換えれば――あらゆる疾患で緩和ケアの視点が必要になる、ということでもあります。
当院の診療実績統計を振り返ると、2025年1月~10月の自宅での看取り数は103名。このうち、がん58名・非がん45名と、非がんは44%を占めていました。2024年1月~12月の自宅看取り116名(がん78名・非がん38名/33%)と比較しても、当院の自宅看取りにおける非がん疾患の割合は明らかに増加しています。背景には、訪問診療での関わりが広がってきた実感があります。
たとえば「肺炎で入院し、肺炎そのものは改善したけれど食事が進まない。それならば退院して、自宅で自分らしく過ごしたい、過ごしてほしい」という想いで関わるケースも増えました。
お一人おひとりの人生の文脈の中で、ご自宅という環境が摂食を改善させることもあります。
一方で、病院ではなく住み慣れた暮らしの場で、穏やかに息を引き取られる方もいらっしゃいます。
そのどちらも「その人の幸せのカタチ」であると、日々思い知らされています。
最近ですと、ノンフィクション作家の堀川惠子氏が、透析を受けていたご主人の苦痛と喪失の過程を記した透析を止めた日で、腎不全患者への緩和ケアのあり方を問い直されています。これはまさに今の社会課題のひとつでありながら、まだ広く認知されているとは言い難い状況でもあります。
だからこそ――非がん緩和ケアの現在地と未来を真剣に向き合い、共に考える必要があると感じています。
第14回千葉緩和医療学会が、患者さま・ご家族・地域、そして医療と暮らしをつなぐ議論のハブになることを願い、あらためて準備に力を注いでいきたいと思います。
ご参加、ならびに一般演題のご登録を、どうぞよろしくお願い申し上げます。
医療法人社団まごころ 四街道まごころクリニック
理事長/院長 梅野 福太郎


